2008/9/10 水曜日

HD3870で動画再生支援(背景編)

早くやれ!ってさんざん言われていた『動画再生支援機能』について実験を行ってみましたので、(背景編)、(導入編)と(ベンチマーク編)の3パートに分けました。

HD3870で動画再生支援(導入編)
HD3870で動画再生支援(ベンチマーク編)

というわけで、はじめに『動画再生支援機能』とは何かを紹介しておこう。

ハイビジョンとは?

最近はブルーレイの普及が進んでおり、テレビも地上波・衛星放送ともにハイビジョンコンテンツが増えてきている。パソコンや放送規格について詳しくない人でも「ハイビジョン」って言葉をよく耳にすると思う。多くの人にとっては「ハイビジョン=キレイに映るテレビ」ってことだろう。実を言うと、『ハイビジョン』とはNHKの商標であって、国際的にはHDTV(High Definition Television)と呼ばれている。(日本語では『高精細度テレビジョン放送』)よって、日本以外では『High Vision』って言っても「目が良いのか?」って言われるのでは?(笑)

SDTVとの違いは?

これまでのテレビ放送はSDTV(Standard Definision Television)『標準画質映像』 と呼ばれていて、HDTVとの違いはというと、記録する際の画素数が異なっているのだ。下の写真が画素数が違った際に見え方がどう違うかを示した。

HD画質とSD画質の比較

上のHDと書いた画像は下のSDと書いた画像の16倍の画素数を持っている。上のHDの方がキレイに見えるのは明らかですね。このように画素数が多い方がきれいに見える。そこで、HDTVではこれまでのSDTVと比べて画素数を増やすことで、キレイな映りを実現しているのだ。

画素数の比較画像

たとえば、これまではPC上で動画データを用いる際は(横の画素数×縦の画素数)640×480又は720×480を用いることが多かったが、HDTVでは縦の画素数が720以上となっている。規格がたくさんあるので例をあげると1280×720、1980×1080と、どれも現在のSDTVと比べるとはるかに画素数が多い。

問題点も…

さて、ここまではHDTVの紹介をしてきたのだが、HDTVになって「おおっ!美しい!めでたしめでたし」…とはいかず、HDTVになると問題も発生する。画素数が増えたので当然データ量が増えた。 膨大なデータ量はDVDでも容量不足となり、そのために次世代DVDとしてブルーレイが登場した。

さらに、膨大なデータを途切れることなく処理し続ける必要が出てきた。最新のCPUを用いることでこれも可能なのだが、それでも、再生に用いられるCPUの使用率が高くなってしまう。そこで登場したのが『動画再生支援機能』である。

ようやく動画再生支援登場

さて、名前の通り動画の再生を支援してくれる機能なのだが、最近の多くのグラフィックボードには搭載されている。さらに、グラフィックボードだけではなく、マザーボードに搭載されているオンボードグラフィック機能にも最近では搭載されている。

スケーリング

最近搭載されていると書きましたが、正確にはかなり昔から動画再生支援の機能自体はついていました。たとえば、DVDをPCのモニタで再生したとします。DVDは720×480で記録されてますが、PCのモニタが1980×1080だとすると全画面表示の際に拡大して表示することになる。

スケーリングの例

これを補正を行わずに再生すると上の「補正前」のようになる。画素がはっきりと見えているのがわかる。そこで、動画再生支援機能の一つである『スケーリング』が登場する。スケーリングにより、画像は「補正後」のようになり、見やすくなる。(イメージですので悪しからず)

昔から搭載されているので、ほとんどの人がこの機能を当たり前の機能として認識していると思いますが、実はこの機能が無いと動画を見るとかなり違和感があります。

自分も、高性能なサーバで動画を再生した際に初めて重要性に気がつきました。サーバはほとんどの場合、遠隔操作で設定を行うためにグラフィック機能が簡易的なものしか搭載されておらず、当然動画再生支援機能は搭載されていない。高性能なCPUを搭載しているため、高画質な動画の再生は可能なのだが、スケーリングが行われないために、まさに上の画像の「補正前」のような表示なってしまいました。 もし、サーバで動画を再生できる期会があればぜひ試してもらいたい。きっとスケーリングの偉大さがわかると思います。

現在の動画再生支援機能

ここまで述べたように動画再生支援自体はかなり昔からある。DVDが出た当時はDVDに用いられているMPEG2の再生がCPUだけでは無理だったので、グラフィックボードに支援機能が搭載されていた。

では、最近の動画再生支援機能は何がすごいのか?!HD画質の普及によって高度な圧縮方式H.264などが登場し、それに合わせて動画再生支援機能が強化されたのだ。まさに、DVDのMPEG2のときと同じで、必要性がでてきたので強化されたのである。

さらに、最新の動画再生支援機能では、ただ単にHD画質の動画を再生可能にしただけではなく、他の作業をしながらも動画再生が可能なように機能が強化されているのだ。つまり、他の作業に支障が出ないようにHD画質再生中でもCPU使用率が低くなるようになっている。2006年当時はRadeonのUVAとNVIDIAのPureVideoが動画再生支援機能の主流であったが、それが2007年にUVDとPureVideoHDに進化している。 UVAやPureVideoではH.264の再生の一部分のみ支援していたが、UVDとPureVideoHDでは、再生のほとんどを支援できるようになったため、CPU使用率が下がったのだ。

また、動画再生支援機能にはこの他にもSD画質の動画をHD画質に近づける『アップコンバータ』など動画の画質を向上させる機能も搭載されている。

このように、CPUへの負担を軽減し、さらに画質向上等を狙った『動画再生支援機能』。ここまでは、その概要を説明してきたが、次の(導入編)では実際にRadeon HD3870を用いて動画再生支援機能を用いて動画を再生する方法を紹介していく。

HD3870で動画再生支援(導入編)へ

AMD HD
http://amd.jp/personal/hd/

NVIDIA PureVideo
http://www.nvidia.co.jp/page/purevideo.html

ハイビジョン – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/ハイビジョン
高精細度テレビジョン放送 – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/高精細度テレビジョン放送

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