【社会科見学】理化学研究所 計算科学研究機構【京速計算機】
久しぶりの更新!死んでないですよ!
先日、出張の帰りが神戸空港になって、フライトまで時間があったのでポートアイランドにある『理化学研究所 計算科学研究機構』に行ってみました。この名称だと「なんじゃそりゃ?」と思う方もいるかと思いますが、数年前に「2位じゃダメなんでしょうか?」で話題になった『京コンピュータ』が設置されている研究所です。
空港へ向かう『ポートライナー』の『京コンピュータ前 駅』で下車。
駅名がそのまんまなので間違えることはないですね。
降りた瞬間「?」と思う。
そろそろ帰宅ラッシュ時間のはずだが、無人駅な上に、周辺人っ子一人歩いてない…
どうやら、まだまだ未開の地のようで空き地ばっかりのところでした。
歩いてすぐのところにあるのが『理化学研究所 計算科学研究機構』。
中に入ると「京」の文字がお出迎え。
見学者が来るのが珍しいのか、守衛さんがものすごく親切に見学展示の範囲を教えてくださいました。
展示スペースはこんな感じ。
行く前に事前に簡単な展示があるという情報は得ていたので、あまり期待はしてませんでしたが、30分くらいは時間が潰せました。
これが一番の楽しみだったのですが、実物の「計算ノード」が展示されていました。
残念ながら赤い筐体にあらず。赤いほうが速そうなのに…
この筐体に24枚のシステムボードが入っていて重さは約1トンあるとか。
システムボードは1枚ずつ水冷で冷却されている。
写真では分かりずらいかもしれないが、実はシステムボードはラックに平行に入っておらず13度ほど斜めに入っている。空気の流れる空間を確保するとこで、1ラックにより多くのシステムボードが搭載可能になっているとか。知りませんでした…
こちらは中段のIOシステムボード(手前上)と電源ユニット(中央奧)とシステムの監視を行うシステムプロセッサボード(電源の下)。ほとんどの部品が稼働中に取り換え可能なHotSwapに対応していて、可能な個所にはオレンジ色のシールで取り外せることが明記されていました。
システムプロセッサボードの下にはOSを格納するHDDを搭載する2Uシャーシが入っていました。残念ながらHDD自体は抜かれていました。
裏はこんなかんじ。カバーがかかっていて中がよく見えなかったが…
使ってる冷却ファンはアレですね。さすがです。( ̄ー ̄)ニヤリッ
展示スペースの入り口には建物全体の模型がありました。
なかなか精巧にできていて、赤いボタンを押すと…
建物が割れて、内部が見えるようになってました。赤い筐体が並んでる!
なんと、単眼鏡が準備されていて、奥のほうまで細かく作られているのが見えました。
さて、展示スペースの奥のほうがどうなっているかというと…
それほど広くはなく、技術紹介や実際に『京』を使用した研究が紹介されていました。
トーラスインターコネクションの模型ですね。
大学の学部の情報工学で習った記憶もあるが、間違いなく寝てたので、どうすごいのかは全く覚えていない!どっか壊れても反対周りで通信できるんだっけか?
ちなみに、それぞれの球は…
中が細かっ!
そして、こちらがシステムボードの実物。
こんな感じに、どこがどのパーツがわかるようになってました。
それぞれのパーツの単体も展示されていて…
こちらがCPUのSPARC64 VIIIfx。
普段見慣れているCore iとかのダイと比べるとデカい!
後工程前のウェハも!ダイが大きいと円周部で無駄になる量もすごいですね。
こいつがインターコネクトコントローラ(ICC)。システムボード間で通信するヤツですね。
そして、みなさんお待ちかね(?)、メモリです。MicronのDDR3ですね。
ちなみに、実際の『京』の展示ですが…
ここのガラス張りから覗くことができる。
と言っても、よく写真で見えるズラーと赤い筐体が並んでいる光景ではなく、赤い筐体は説明のためのこれ一台。
通常の見学でみられるのは計算ノードが並んでいるフロアではなく、ファイルシステムがズラーっと並んでいるフロアだけとなっている。
こちらがそのファイルシステム群。
ちょうど、目線の高さにフリーアクセスの床が来ていて、床下の配線がビッシリなのが見えたりしてこれはこれで面白い。
とまぁ、本体が見れないのは事前に知っていましたが、ちょっと残念ですね。
これで、展示内容をザザッと載せましたが、最後に外にあるオブジェについて…
『京』が完成した際にニュースで紹介されていたので、これが計算機の基本である「そろばんの珠」を縦に並べていることを知っている方は多いと思います。
自分も、現地で近くで見て初めて知ったんですが…
実は、それぞれの珠に指数と対応するSI接頭辞が刻まれているんですね。
じゃ、一番上はというと…
10^16で『京』でした!
(以下、おまけ)
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