2008/12/12 金曜日

Intel 32nmプロセス準備完了!

現在のIntelの主要プロセッサは45nmで製造されてますが、次期32nmプロセスの開発が完了したようです。

IN BRIEF: Intel Completes Development of 32nm Process Technology. – X-bit
http://www.xbitlabs.com/news/other/display/20081210174345_(中略).html

『単純に設計を小さくすればいいじゃん!』と思うかもしれませんが、数年前までは確かにその通りに微細化がすすんでました。ところが、微細化により設計幅などの間にある原子の数が数えられるレベルになってしまったため、量子力学的効果が無視できなくなってきた。そのため、ただ小さくするだけではなく、小さくしたことによって発生する量子力学的効果を防ぐ方法を導入しなければならなくなった。

たとえば、Intelの45nmプロセスから導入されたHigh-Kだが、これは微細化により絶縁膜の厚さが薄くなってしまったために導入された技術だ。本来、絶縁膜なので電流が流れないはずなのだが、薄くなったことで量子力学的効果によりトンネル電流が流れてしまうようになった。これを防ぐためにはこの絶縁膜を厚くする必要があるのだが、厚くするとゲート容量が減ってしまう。(高校物理で習うコンデンサーの電極間距離を膜厚として考えると分かりやすいかも) 容量を稼ぐとなると絶縁膜の誘電率Kを高くれば良い。これがHigh-Kの考え方だ。簡単に説明しているが、かなり昔から研究されているらしく、試行錯誤でここ数年でようやく実現した技術のようです。

32nmでは45nmと同じようにHigh-Kやひずみシリコン、メタルゲートが使われますが、新たに量子力学的効果のほかに製造方法上の問題が発生してくるらしいです。 現在、半導体の大量生産にはフォトリソグラフィと呼ばれる方法を用いているのだが、このフォトリソグラフィに用いられている光の波長が193nm。実は、この波長の光を集光して正確に露光する限界が45nmなのだか。この限界を突破する手法としてシリコンウェハを超純水に浸し屈折率を高める「液浸露光技術」とより短波長の光を用いる方法がある。今回の発表では特にここには触れていないようですが、おそらくは「液浸露光」を使ってるんでしょうね。

ちなみに、開発完了とのことですが、製品が出るのはまだまだ先でしょうね(^^;)

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